フリーランスに向いていない人の特徴とは|フリーランスの現状とサラリーマンへの回帰
フリーランスという働き方は、自由な働き方や多様な仕事に挑戦できるという魅力がある一方で、収入の不安定さ、社会保障の自己負担、スキルアップの機会の確保といった課題があります。特に、十分なスキルや人脈がない状態でフリーランスになった場合、経済的な困難に直面するリスクが高いです。この記事では、フリーランスの現状や向いている人の特徴などをまとめています。

フリーランスの現状
働き方改革の推進やコロナ禍によるリモートワークの普及、フリーランス新法の制定など、国を挙げたフリーランス推進の動きもあり、フリーランス人口は2015年の937万人から2021年には1577万人へと大幅に増加しました。2024年には約1303万人と、約10人に1人がフリーランスとして働いています。
しかしながら、最近の新入社員を対象とした調査では、成果主義よりも従来の年功序列型を望む声が多くなったという結果も出ています。若者は安定を望んでいるといえ、このような安定志向の高まりは、フリーランスという働き方にも変化をもたらしています。具体的には、「フリーランスから会社員への回帰」という現象が起こりつつあります。
若者の安定志向の高まりなどから、再び会社員に戻る人が増えているのは、会社員が提供する安定した収入、社会保障、そして成長を促す環境が再評価されているためといえます。
フリーランスのデメリット
会社員は、社会保障や教育コストなど、様々な負担が会社に振り分けられているので、恵まれた環境といえます。今後、AIの進化などにより、特定の職種ではフリーランスの仕事がさらに厳しくなる可能性も指摘されており、個々人が自身のキャリアプランを慎重に検討し、必要なスキルを身につけることの重要性が増しています。
- 成長機会の喪失
フリーランスは自分で仕事を探し、全て自己責任ですので、成長環境が整っていない感じる人もいます - 転職市場の現実
若ければ(20代後半まで)フリーランスから会社員への転職は比較的容易ですが、30代になると実績やスキルが重視されるため難易度が上がります。特にライターや翻訳家といった職種は、AIの進化により単価が下がり、厳しい状況にあります
フリーランスに向いていない人
社会全体としては、フリーランスと会社員の間を柔軟に行き来できるような流動性の高い労働市場が望ましいとされていますが、現状ではフリーランスとして成功するためには、個人の高い能力と自己管理能力が不可欠であるという厳しい現実があります。
- 楽な生活ができると思っている人
フリーになったら楽な生活ができるという考えは危険です。もしもそういった思いがあるのなら、フリーランスはやめた方がいいです - 人脈とスキルがない人
人脈やスキルがなければやめた方がいいです。フリーランスになったことで収入が「減った」と回答した人が、経験者で51%、未経験者では72%に上るというデータもあります - フリーランスに向いていない人の特徴
「真面目で心配性な人」「受け身な人」「自己管理ができない、自分に甘い人」「人付き合いが好きな人」「目的意識のない人」「向上心のない人」が調査結果のひとつとして挙げられています