アジアン・カープとは?

アジアン・カープ(Asian Carp)は中国などアジア原産の淡水魚の総称で、主に四種類のコイを意味します。
北米では外来種として大きな問題になっています。ネットなどでみかける川に電流を流して魚を仕留める映像は、外来魚であるアジアンカープを駆除するためです。

Electrofishing a Huge School of Asian Carp Below Barkley Dam 引用元

種類

アジアン・カープは以下の四種の鯉の総称です。これらの鯉は『中国四大家魚』とも呼ばれます。

アジアン・カープの種類
英名和名
シルバーカープ
(Silver Carp)
ハクレン
ビッグヘッドカープ
(Bighead Carp)
コクレン
ブラックカープ
(Black Carp)
アオウオ
グラスカープ
(Grass Carp)
ソウギョ

北米のアジアン・カープ

アジアン・カープは、もともとアジアの河川や湖で一般的に見られるものです。このコイたちは水質浄化や養殖の目的で北米に導入されましたが、野生化し、急速に繁殖して、生態系に深刻な影響を与えることになりました。ハクレンとコクレンは非常に大きな群れを作り、在来の魚類の餌を奪ったり、生態系全体に影響を与えてしまいます。

ジャンピング

ハクレンは水面から飛び跳ねる習性があり、ボートに乗っている人が怪我を負うなどの被害も出ています。
アジアンカープが跳ねている様子は、Youtubeにも動画が投稿されています。なかなか凄まじい跳躍力です。

対策

アジアン・カープの拡散を抑えるため、北米ではさまざまな対策が講じられています。主な対策は以下の通りです。

  • 電気バリア(五大湖への侵入を防ぐために用いられている)
  • 食材としての利用
  • 飼料や肥料として再利用

参考資料

北米のアジアンカープについて詳しく知りたい方はエリザベス・コルバート著『世界から青空がなくなる日 自然を操作するテクノロジーと人新世の未来』という書籍を手に取ってみてください。

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