流体解析ソフトの選び方と価格
流体解析ソフトの価格や選び方をご紹介します。様々なソフトウェアが開発されており、それぞれに特徴があります。汎用的に使う場合は大手のソフトで十分ですが、特殊なことをシミュレーションしたい場合は、その分野で専門性の高いCAEスタッフがいる会社などに相談するのがいいと思います。
価格
有名な商業ソフト(有償ソフト)の参考価格をご紹介します。ソフト販売は買い切りもありますが、年間ライセンスが多いです。どのソフトも基本的には年間100万円以上の値段になっています。
ソフト | 参考価格 |
---|---|
汎用解析ソフトANSYS | 1250万円 |
流体解析ソフトFINE/Turbo | 300万円 |
粒子法解析ソフトEDEM | 270万円 |
余談ですが、研究所や大学が開発したソフトを企業が販売することが多いです。
選び方
流体解析ソフトには得手不得手があります。ソフトの種類としては有限要素法、格子ボルツマン法などなど、知識や経験がないと馴染みのない単語がよく登場します。万能な手法というのは、おそらくなく、個別の事象(シミュレーションしたいと思う現象)に対して個別に対応する必要があります。
そういった事情があるため、ソフトを導入する場合はデモ、ベンチマークテストなどで、現象の再現に問題ないか確認する必要があります。
流体解析とは
流体現象(風や水など、様々な流体の運動)をコンピューターで再現する技術です。流体シミュレーションとも呼ばれます。飛行機周りの空気の流れ、血管の血の流れなど、様々な分野で使われます。
基本的なメリットはコスト削減です。実験に多大なコストがかかる場合や実験が現実的でない場合に利用されます。その他、シミュレーションによる可視化で、現象の理解に役立てられる場合もあります。
流体解析ソフト
商業ソフト(有償の流体解析ソフト)とフリーソフト(オープンソース)があります。なお、大きな研究所や大学では、独自のソフトを開発している場合があります。
CADソフト
解析対象のCADデータが必要になります。細かなデータ作成には、ハイエンドのCADソフトが便利です。
CADデータは後ほど紹介するメッシュ生成に必要です。メッシュが生成できるのであれば、CADデータである必要はありません。
しかし多くのソフトがCADで出力可能なデータフォーマットから解析対象の形状を読み込みます。
メッシュソフト
流体解析を行うためにはメッシュを生成する必要があります。ほとんどの流体解析ソフトがメッシュも生成できます。
メッシュ生成機能がないソフトは別途メッシュソフトの導入が必要になります。メッシュソフトと流体解析ソフトが別売の場合もあるので、確認が必要です。