次元の意味とは?わかりやすく簡単に解説【1234次元とか多次元とか】
次元(1次元・2次元・3次元・4次元・多次元)という言葉の意味をわかりやすく簡単に解説します。
私達が普段みている世界は三次元ですが、三次元の世界は複雑です。そのため、物理などでは簡単な一次元の世界について考えることがあります。
空間
やや難しく言うと、次元は空間の広がりを意味します。物理に登場する数式などでは、座標の数を意味します。
“空間の広がり”というのは、どんな風に動くことができるかと言い換えることができます。例えば1次元の場合は、真っすぐしか移動できません。なので、曲がるという動作や、曲がりながら上昇するという動作はできません。現実世界で完全に1次元な状況というのは想像しにくいです(曲がるという可能性が完全に奪われることはないです)。しかし、1次元の世界であれば、直進かバックしかないため、ものごとを考えやすくなります。
1次元
座標は1つだけです。幅だけの世界です。1次元では、点や直線を描く(止まったり、真っすぐ動いたりすることを表現する)ことができます。表にすると次のようになります。
x座標 |
---|
1 |
2 |
3 |
4 |
… |
1や2というのは、x座標の位置、つまり直線の場所を意味しています。多次元の説明にこの表を使うため、紹介しています。
2次元
座標が2つになります。幅と高さの世界です。直線だけではなく、曲線も描くことができるようになります。地図など、様々なものが2次元で表現されています。
x | y |
---|---|
1 | 1 |
2 | 4 |
3 | 9 |
4 | 16 |
… | … |
xが1でyも1というのは、平面のある場所を意味しています。
3次元
座標が3つになります。幅、奥行き、高さのある世界です。現実世界です。
x | y | z |
---|---|---|
1 | 1 | 1 |
2 | 4 | 1 |
3 | 9 | 1 |
4 | 16 | 1 |
… | … | … |
x、y、zが1というのは、立体のある場所を意味しています。
4次元
座標が4つあることになります。4次元以上の空間も数学上考えることができます。しかし、人間が知覚することはできないと考えられています。
時間
物理学では、時間を加えて4次元とします。時間を考慮することで、時間によって変化するものを扱うことができます。
x | y | z | t |
---|---|---|---|
1 | 1 | 1 | 1 |
2 | 4 | 1 | 2 |
3 | 9 | 1 | 3 |
4 | 16 | 1 | 4 |
… | … | … | … |
tの1が1秒後とします。この時、x、y、zが1の場所ということを意味しています。
多次元とは
これまでに紹介してきた次元と表の関係をみると、1次元では1列、2次元では2列、3次元では3列……、というように、次元と列の数が対応していました。
つまり、次元が増えれば表の列も増える、ということができます。
ところで、次元というのは、座標の数ですが、変数という意味でも使われます。つまり、多次元は多変数と言い換えることができます。
例
花の品種名、花びらの長さ、幅、花のがく片の長さと幅の5つのデータがあるとします。これは5次元のデータ(5変数のデータ)ということになります。
品種 | 長さ 花びら | 幅 花びら | 長さ がく片 | 幅 がく片 |
---|---|---|---|---|
アヤメ1 | 1 | 1 | 1 | 8 |
アヤメ2 | 2 | 1 | 2 | 7 |
アヤメ3 | 3 | 1 | 3 | 5 |
機械学習
次元削減という機械学習の手法により花のデータを2つの変数だけで説明することもできます(2つとは限りませんが、平面にデータを配置するのが一般的です)。