サイクロンセパレーターとは【原理と構造】
サイクロンセパレーターは分離機の一種で、その仕組みは、サイクロン掃除機と同じです。
この記事では、サイクロンセパレーターの原理、構造、用途をご紹介します。
サイクロンセパレーターとは
空気中の粉体(ゴミなど)を遠心力で分離する機械で、下図のような形状をしています。なお、液体の中の固体を分離するサイクロンセパレーターもあります。
構造と仕組み
空気は円周に沿うようにして設けられた円筒の入口(上図Dirty Airの部分)から入ります。
入口から入った空気は円筒の中で壁に沿って流れます。そして、円筒内をらせん状に流れます。空気は徐々に円筒の下部へ向かいます。
円筒中心には上部へ向かう流れが生じます。
この流れが円筒の出口(上図Clean Airの部分)から出ていきます。
原理
円筒内部に生じるらせん流によって遠心力が生じ、空気中の粉体が分離します。
らせん流は円筒の内壁に沿うようして流れます。底部に辿り着いたらせん流は中心部へ向かい、上部へ流れます。
空気の中にある粉体は遠心力によって外側へ移動し、底の部分から排出されます。
遠心力の影響を受けない粉体はらせん流にのったまま、円筒中心へと上部へ向かいます。
底部ではなく、円筒上部の出口から排出される粉体もあります。細かな粉体は遠心力を受けにくいため、上部から排出されます。
なお、遠心力、重力、流体の抵抗によって、排出される粉体のサイズは変化します。
用途
家電のサイクロン掃除機や工場で不純物を取り除く目的などで使われています。