勾配計算・電卓での計算方法【パーセント・角度・分数・法長】
勾配(斜面の傾き)について、表記や計算方法、関数電卓で求める方法などをまとめています。
表記の種類
勾配の表記には様々な種類があります。一般的によく用いられるのは、辺や面がどれだけ傾いているかを角度α[°]で表す方法です。この他に、パーセントや底辺dと高さΔhの比(比率や分数)で表記される場合があります。比率に関しては、1割5分などの歩合表記もあります。
計算方法
角度、パーセントなど、それぞれの計算方法をご紹介します。以下では、底辺が15mで高さが1mのスロープについて勾配を求めます。なお、斜面の長さl(法長)の計算方法についても紹介しています。
角度
角度を計算する場合は逆正接(arctangent、アークタンジェント)を使用します。下は計算結果で、角度がおよそ4.76度であることを示しています。下の式ではtan-1としていますが、arctanと表記される場合もあります。
\[ \tan^{-1}\frac{1}{15}=4.7636…[deg] \]関数電卓
関数電卓にはアークタンジェントの機能があります。tan-1などの表示があるはずです。計算結果が角度[deg]なのかラジアン[rad]なのかという点に注意が必要です。
パーセント
パーセント(百分率)で表記する場合は、高さを底辺で割って100をかけます。
\[ \frac{1}{15}\times100=6.66…[%] \]法長
法長は角度ではなく斜面の長さです。底辺と高さがわかっていれば三平方の定理で計算できます(角度を計算し三角関数で求めることもできます)。
\[ \sqrt{1^2+15^2}=15.033…[m] \]比率表記
底辺が15mで高さが1mのスロープであれば、比率の場合は1:15、分数の場合は1/15と表記されます。比率の表記は高さを1とするのが一般的です。例えば底辺が150mで高さが10mであれば、比率は1:15(1/15)と表記します。
1割5分勾配や5分勾配というのは、高さ1に対して水平方向の長さ(底辺)がどれだけの勾配であるかを意味しています。1割5分勾配は底辺が1.5、つまり、比率表記の1:1.5と同じです。5分勾配は底辺が0.5で、比率表記と1:0.5と同じ意味です。仮に高さが10mであれば、1割5分勾配において底辺は1.5倍の15mとなります。5分勾配ならば0.5倍の5mになります。