小説や文章解析の便利ツール【文体・文章診断】
文章の執筆、解析や分析に便利なWEBサイトやソフトのまとめです。ここで紹介するツールは全て無料で利用できます。
分析ツール
文章の読みやすさなどを診断してくれるツールです。
名前 | 特徴 |
---|---|
AIテキストマイニング | 文章キーワード把握 |
小説形態素解析CGI | 文章の統計情報 |
文体診断ロゴーン | 文体が似ている文豪診断 |
森リン | 小論文評価 |
AIテキストマイニング
文章を入力すると、ワードクラウドや感情分析、文章要約などをしてくれます。文章要約で、入力したテキストを10行以下にまとめることができます。
小説形態素解析CGI(β)
ずっとβです(β版=テスト版という意味に思えますが、α版があるわけではなさそう)。
平均文長、ひらがな・カタカナ・漢字の比率、品詞構成などを簡単に調べることが出来ます。これらの結果は、文章の特徴といえます。地の文と台詞の比率がわかるので、台詞が多くなっていないか確認できます。
文体診断ロゴーン
文章を入力すると、文体が似ている文豪を教えてくれます。その他にも、文章の読みやすさ、硬さ、表現力、個性について評価してくれます。このサイトでも、平均文長などのデータを手に入れることが出来ます。
帯3
現在は利用できません!
文章の難易度を教えてくれます。例えば、下図の横軸は、1が小学校一年生、13が大学生レベルであることを示しています。9は中学三年生相当の難易度であることを意味しています。
便利ツール
文字換算、誤字把握などに使えるツールです。誤字は、ワード(マイクロソフトオフィスのソフト)でも可能です。
名前 | 特徴 |
---|---|
原稿用紙換算 | テキストの換算 |
コロケーション辞典 | コロケーションの検索 |
ひまわり | 青空文庫全文検索など |
Aozorasearch | 青空文庫全文検索など |
Enno | 誤字脱字チェック |
日本語校正サポート | 誤字脱字チェック |
原稿用紙の文字数計算
入力したテキストを400字詰め原稿用紙(20字×20行)に換算してくれます。20字×20行だけではなく、40字×34行など、様々な設定が可能です。
コンテストに応募する際、使えるツールだと思います。
日本語コロケーション辞典
単語を入力すると他の品詞との結びつきを一覧にしてくれます。
例えば、ゴリラと入力すると、次のような結果が得られます。
ゴリラのニックネームで通っている ゴリラを掴まえておくれよ ゴリラとかチンパンジーというものから人間になってしまったというのに ゴリラはめったに人に話しかけない ゴリラやライオンに比べれば ゴリラやライオンが床屋へ行くという ゴリラは三つに引き ゴリラの立ち上った ゴリラに似た ゴリラにコンピューターを使わせる ゴリラは軽度の錯乱をきたす ゴリラを夜道に迷わせない……
全文検索システム『ひまわり』
こちらはダウンロードが必要なソフトです。インストールは簡単にできます。
このソフトを使うと、国会会議録や青空文庫にある本の全文を検索できます。自作の小説についても、このソフトで処理すれば、全文検索が可能になります。作品がたくさんある場合は特に、とても便利です。
Aozorasearch
WEBサイトで、青空文庫の全文検索が可能です。調べたい単語を入力し検索すると、該当の文章が表示されます。全文を読むことも可能です。単語の使い方、表現に迷ったとき、文豪の言い回しなどを調べることができます。
日本語校正サポート
文章を入力するだけで、助詞不足、表現の重複、難読漢字などを教えてくれます。
Enno
入力した文章について、誤字脱字や変換ミスを教えてくれます。日本語校正サポートと併用して使うと、単純な入力ミスを減らせます。
診断結果の解釈について
ここで紹介した文章診断ツールは一文の長さや、使用されている品詞などを分析し、評価しています。一文が長ければ読みにくい、指示代名詞(あれ、それ)が多ければわかりにくいなど、比較的、単純に文章を解釈しています。そのため、特に、小説やエッセイの場合は分析や診断結果が評価につながるとは限りません。
文章力
文章力という言葉を用いる場合、ジャンルにとらわれない書く能力そのもののことをいいます。文豪と呼ばれる偉人たちは、小説はもちろん、俳句やノンフィクションなどの執筆も優れています。
文章力を構成する要素は以下の通りです。
- 着想力:テーマを見つける力
- 連想力:テーマから連想する力
- 判断力:書くべきことを判断する力
- 把握力:書くべきことをうまく並べる力
- 創造力:自分独自の考えを加える力
- 理解力:読み手の立場を理解する力
- 表現力:簡潔明瞭な言葉で表現する力
ツールで分析可能な項目
文章力として重要なのは、やはり、書く内容です。しかし、ツールで内容が優れているかどうかを判断するのは難しいです。専門的なソフトを使えばそれなりの分析は可能ですが、まだ発展途上といえます。上記の文章力において、ツールでも診断ができそうなのは表現力です。