自然言語と人工言語の違い

自然言語、人工言語の定義や違いについてまとめています。日本語や英語は自然言語で、プログラミング言語などは人工言語と呼ばれます。

自然言語とは

人が生まれながらに使う言葉、例えば、英語、日本語、中国語などを自然言語と呼びます。
自然言語は、人と人がコミュニケーションを図るために日常的に使われ、なおかつ、文化的な側面を持ちながら自然と発展した言語です。

総数

自然言語は6800の種類があるといわれています。ネイティブが多い言語は以下の表の通りです。

ランキング
順位言語推定数
1位中国語14億人
2位英語5.5億人
3位ヒンデイー語5億人
4位スペイン語4億人
5位アラビア語2億人

日本語は9位で1億強です。

人工言語とは

人為的につくられた言語を人工言語と呼びます。人工言語は、個人や団体が意図的に文法や単語を作り出した言語であって、自然言語(英語や日本語など)とは異なります。
そのため、人と人の意思伝達を目的に考案されたエスペラント語も人工言語に分類されます。

コンピューター言語

プログラミング言語はコンピューター言語の一種です。
プログラミング言語は自然言語を上回るほどの種類があるとも言われています。よく使われているのは、数百程度です。

この記事を記述しているHTMLやCSSは、プログラミング言語には分類されず、マークアップ言語と呼ばれます。見た目は、自然言語ですが、見出し、太字、表などを表現するために、マークアップ言語が使われています。

数式

数式も人工言語の一種としてとらえることができます。
ディオファントス(3世紀)は「数論」で、文字を使った方程式を書き残しています。プログラミング言語に比べると長い歴史のある数式ですが、人工言語に分類されます。

以下で自然言語と人工言語の違いをご紹介しています

違い

自然に発生したかどうかが、自然言語と人工言語を区別する違いです。

曖昧性

自然言語も人工言語も曖昧性があります。

例えば、「大きい」というのは曖昧な言葉です。曖昧性がないのであれば、人工言語に「大きい」という語彙はないはずです。しかし、人工言語の一種であるエスペラント語には「granda」(=「大きい」)という言葉があります。

数式やプログラム

数式やプログラムで、自然言語の「大きい」を表現する場合、x<1、などを使うことになります。これは、例えば、ある人が1メートルより大きい時、という意味になります。
一見、数式で大きいを定義したようにみえますが、x<1を、ある人が……、と言い換えたように、自然言語でも同じことを表現できます。つまり、人工言語における曖昧性の排除は、自然言語でも可能です。

表現方法

まっすぐな線というイメージを誰かに伝える時、日本語では「直線」という言葉を使います。英語では「straight line」です。数式では「y=x」や「y=x+a」などで、直線を表現できます。
これは、それぞれの言語がもつ語彙の違いです。自然言語や人口言語といった分類の違いは、なにも影響しません。

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