生成AIプロンプトの基本とコツ4選|ChatGPTやGeminiの効果的なプロンプトとは

生成AIのChatGPTやGeminiなどを効果的に活用するためのプロンプト作成についてまとめました。基本的なことや具体的なコツを4つご紹介します。まずはプロンプト作成に関する公式ガイドラインを確認しましょう。主要なAIプロバイダーはガイドライン公開していることがほとんどです。

基本的なこと

まず、プロンプト作成で重要なのは、反復的な改善です。AIは完璧ではなく、ハルシネーション(もっともらしい嘘)や不適切な回答をすることもあります。どんなに優れたプロンプトを使っても、一度で完璧な結果が得られるとは限りません。そのため、AIの出力が気に入らない場合は、「どこが気に入らないか」を具体的にフィードバックし、繰り返し微調整する必要があります。

  • 明確で具体的な指示を与える
    曖昧な指示ではなく、AIが何をすべきかを具体的に伝えることが重要です。
  • 役割を与える
    AIに「あなたはプロのマーケターです」「あなたはプロのデザイナーです」といった具体的な役割を与えることで、その役割に応じた回答を引き出しやすくなります。
  • プロジェクトの背景とコンテキストを提供
    なぜその情報が必要なのか、どのような状況で利用するのかといった背景情報を伝えることで、より正確な回答が得られます。
  • 出力の仕様を明確にする
    Markdown形式、箇条書き、文章形式など、どのような形式で出力してほしいかを具体的に指定します。
  • ルールと制約を設定する
    「絵文字を使わない」「ですます調を揃える」「中学生レベルでも理解できる文章にする」など、出力に関する具体的なルールや制約を設けます。
  • 出力例を提供する
    「サンプル1はこれ、サンプル2はこれ」のように、いくつかの出力例を示すことで、AIはそれに沿った形で95%程度の精度で生成してくれます。
  • 自然言語で会話的に
    自然な言葉で会話するように指示を与えることが推奨されます。

AIによるプロンプト作成

AIの文章生成能力を活用し、AI自身にプロンプトを作成させる方法です。 ユーザーがやりたいことを入力し、「上記をプロンプトにしてください」と指示するだけで、AIはベストプラクティスに沿ったプロンプトを生成してくれます。AIはインターネット上のプロンプトエンジニアリングに関する情報も学習しているため、質の高いプロンプトを効率的に作成することが可能です。

GPTやGemのカスタム

カスタムAIアシスタント(ChatGPTのGPTsやGeminiのGemなど)に、プロンプト作成のための機能を組み込む方法です。一度、自分が納得するプロンプトの形式をカスタムGPTやGemのインストラクションに組み込んでしまえば、今後安定して同じ形式のプロンプトを生成できるようになります。これにより、プロンプト作成の手間も削減できます。

フレームワークの活用

ビジネスや心理学など、世の中に存在する様々なフレームワークをプロンプトに活用します。PREP法、SWOT分析、4P分析、オズボーンのチェックリスト、SCAMPER、PDCA、STP分析などが例として挙げられます。AIはこれらのフレームワークを深く理解しているため、プロンプトにフレームワークの要素を組み込むことで、より論理的でまとまった文章を生成してくれます。どのフレームワークを使えば良いか分からない場合は、AIに直接尋ねることもできます。

書き方の最適化

プロンプトの書式や構造を最適化することで、AIの出力の質と読みやすさを向上させることができます。具体的には、区切り文字の使用、ラベル付け、階層構造、Markdown形式、YAMLなどの記法を意識することが効果的です。これにより、出力される文章が見出しやリスト、表などで整理され、人間にとっても理解しやすいデザインになります。

まとめ

生成AIを最大限に活用するためには、プロンプトの質が非常に重要です。ここまでの内容をまとめると、以下の3つの主要なアプローチになります。

  1. AIの特性を理解し活用する
    OpenAI、Anthropic、Google Cloudなどの公式ガイドラインで示されているベストプラクティスを理解し、AIに役割やコンテキストを与え、明確な指示と出力形式を指定するのが基本となります。
  2. AIにプロンプト作成を任せる
    AIにプロンプト作成を指示することで、効率的に質の高いプロンプトを生成させることができます。さらに、カスタムGPTやGemを活用して、特定の用途に合わせたプロンプトのテンプレートを一度作成してしまえば、安定した出力を得られます。
  3. 反復的な改善と効率化
    どんなに優れたプロンプトでも完璧ではないため、AIとの対話を通じて 「どこが気に入らないか」を具体的にフィードバックし、微調整を繰り返すことが最も重要です。
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